コーポレートサイトの相場
コーポレートサイトとは、いわゆる「企業サイト」のことを指します。
企業がインターネット上に掲げる看板のような存在で、自社のサービスを世界に向けて発信したり、求人情報などを掲載したり、新規顧客からの問い合わせなどを受けたりする機能を一般的に備えています。
コーポレートサイトは、ECサイト(通販サイト)などのような特別な機能を実装しない限り、おおよその構成がどこでも似たような形になるので、制作会社各社の価格が比較しやすいものです。
(そういったわけで、BOWではこのブログを通じて各社の価格をコーポレートサイト制作にフォーカスして算出しています。)
では、これからコーポレートサイトを制作しようと思っている中小企業の方や自営業の方は、どのくらいの予算を想定しておけば良いのでしょうか。
コーポレートサイトの「相場」の幅は広い
「相場」というタイトルにしたので、おおよその平均値を言いたいのですが、これがなかなか難しいのです。
というのも、完成品に関しては似たような構成になることの多いコーポレートサイトなのですが、制作会社に依って掛ける工数(人件費・外注費など)がバラバラで、平均的な価格がいくらになるかを簡単に言えないという事情があります。
価格の範囲としては、30万円弱〜70万円前後が一般的です。
低価格帯と高価格帯の差が倍以上になっていますが、実際のところこのような状態になっています。
この価格差が実際のコーポレートサイトの完成度に反映されるかと言うと、必ずしもそうでもありません。
「だったら安いほうが良い」ということになりますが...この価格差について少し触れておきます。
コーポレートサイト作成の価格差の正体「大手制作会社と個人事務所」
まずは「大手かどうか」というところが挙げられます。
一般的に大手の制作会社に依頼したほうが価格は高めになります。
携わっている人数が多ければ多いほど価格が上がるというのは想像に難くないと思います。
大手制作会社の場合は、営業職・ディレクション職・デザイナー職・コーダー職・システム職の5人(あるいはそれぞれの職種に複数人)が最低でも関わっているはずなので、当然、制作コストも高くなるのです。
先程も書きましたとおり、コストを掛ければ完成度も高くなるかと言うと、残念ながら必ずしもそうはなりません。
大手に依頼するメリットは、少なくとも「安心」は買えるという点に尽きると思います。
どの業種でもそうだと思いますが、大手企業ほど(倒産などを含めた)リスクは減るので、制作時や完成後の運用段階の心配は、フリーランサーなどに依頼するよりはなくなるのではないかと思います。
あとは制作実績が豊富な点や、ノウハウを蓄積している点も良い点ではあると思います。(旧態依然とした大手もありますが...。)
こうした点に数十万円分の価値を感じる方は大手に依頼するのもアリだと思います。
コーポレートサイト作成の価格差の正体「外注コスト」
BOWコンピューティングサポートでは基本的に外注に仕事を流すことはありません。
それは代表が一応、デザイン系も含めたWeb制作系のさまざまな職種に携わってきたフルスタックな人間(何かに特化しているのではなく、様々な技能を持つ人)であるためです。
Webデザイナーの経験もWebエンジニアの経験もディレクターの経験もあるので、よほどの繁忙期でない限り、外注業者に後方支援を依頼する必要がないのです。
別に自慢をしているわけではありませんよ!
Web屋の世界ではよくある話です。
(逆に、どれも中途半端、ということにならないように気をつけなければと日々思っています。)
一方、デザイン専門のWeb制作事務所なども存在しています。
たとえば問い合わせフォームひとつ作るにしても、初歩的なプログラミングの知識は必須なのですが、それを事務所内で作成できないところも多いのです。
サーバーの構築などは更に難易度が高いので、デザイナー一筋の制作会社には荷が重い作業です。
その場合は外部のエンジニアを頼ることになるのですが、その費用は一般的に高額です。
私が以前にいた制作会社では、Webサーバーとデータベースサーバーの構築と問い合わせフォームの設置で、20万円弱の金額をいただいていました。(特段、法外に高いという金額設定ではありません。)
このような外注費を支払わざるを得ない制作会社の場合は、当然、そのコストもお客さまから回収する必要があり、価格設定も高額になります。
(その分、デザインで良い仕事をしてくれるのであれば、あとは依頼主の価値観の問題だとは思います。)
他にもカメラマンを使って写真撮影を依頼する場合や、記事執筆を外注する場合など、複数社(複数の外部の人間)が絡めばその分価格は高騰します。
見積もりの段階で見極めること
制作会社との打ち合わせや見積もりの段階で、何にどれだけのコストが掛かっているのかをきちんと見極める必要があります。
安くてもきちんとした仕事をしてくれるフリーランサーはたくさんいますし、逆に高額を請求する割にはショボいものしか作れないところも山ほどあります。
最終的には依頼主の方が納得できるかどうかに掛かってきますが、その落とし所を1社のみで決めるのはリスクがあると思います。
多少面倒でも、複数の制作会社から見積もりを取って比較・検討することを強くおすすめします。